森林浴には癒しの効果があり、セラピーにも使用されているということがわかっています。

このように森林浴は日本の中で前々から提唱されており、人間の本能的な部分で自然を感じることにより、癒しの効果やセラピーとしての効果、単純に落ち着き心安らぐものとして認知されています。実際にこの「森林浴」という言葉もメジャーで知っている人も多いと思います。

しかし、森林浴によりマイナスイオンがでているのか、何か不思議な物質が関係しているのかなど、具体的なことは知っている人は少ないと思います。では実際に森林浴を行うことでどのような効果が期待されるのでしょうか？

森林浴は大自然の中で自然や森林のパワーを感じて、リラックスするセラピー方法で、ストレスを軽減させるためにも5感で感じ、心を安らぐような効果があります。視覚を使い、豊かな木々の緑景色を眺め、聴覚で自然の音を聴き、森の香りにより鎮静効果も期待できます。

また、木を触ることにより心地よさやリラックス効果があります。森には味を楽しめるものもたくさんあります。キノコや木の実など食べられるものもありますし、湧き水をそのまま飲める場所も存在します。このように5感すべてで森林浴を楽しむことができます。

前頭葉の前部皮質の働きが抑制されるということが研究で判明しており、この研究では消極的な考え方をする傾向が、自然に囲まれたり触れたりして森林浴を行うと、自分の行動や思考を振り返り、反省や後悔をするなど自分を責め考え込ませてしまう性格がましになったという結果があります。

この消極的な考え方の傾向は、深くなればなるほどうつ傾向が強くなり精神的に追い込まれてしまうので、森林浴を行うことでネガティブ思考がポジティブ傾向に近づくことができるという利点があります。また、日常の思い考え事や心配事が少なることででストレスの軽減も期待できます。

大自然の中と都会の中での心拍数の変化を調べる実験では、森林の中の方が心拍数が落ち着いてリラックスしている数値が出ており、ストレス指標である交感神経の活動が低下し、森林浴において心が安らぐということが証明された。これにより森林浴ではストレスが緩和されるということが分かる。

これは森林浴中は頭が安らぐということを意味しており、自然の中で本を読んだり勉強すると集中できるということや睡眠の質が良くなるということが期待できます。

副交感神経は休息の際の重要な神経と言われているほど、一般的には夜に寝ている間などに優位になるような神経で、心が落ち着いた状態の時にこの副交感神経が活性化されます。この神経が活性化されることで血管を拡張させ血流が通りやすくなったり、ホルモン分泌が増加し体の中からリフレッシュさせてくれるという効果があります。栄養の吸収が向上したり老廃物を排出しやすくしたり、免疫力を上げてくれたりと良いことずくめです。

森の中を歩いている時や植物がたくさんある場所で良い匂いだと感じたことはありませんか？

森林浴での匂いの効果で有名なのはフィトンチッドという成分です。この言葉にはロシア語が語源で「植物」と「殺菌効果」という意味から成っています。この芳香物質は植物が成長する際に幹や葉から放出される物質で、この物質は一部が酸化する事であの有名なマイナスイオンを発生させ色々な良い効果があります。

普段の日常でもよく聞くマイナスイオン、この成分は実際にはどのような効果が期待できるのでしょうか。
この成分には「血液をサラサラに」「細胞を活性化」「抵抗力を強める」「自律神経の調整」等の効果があり、マイナスイオンは細胞の活性化や老化の防止のカギを握っているのです。

マイナスイオンにより、心安らぐ効果があり、癒しの効果もあります。血圧が下がったり、爽快感を感じたりと普段のストレスからの解放もできますし、疲労防止や回復など、ちょっと疲れている人にはオススメの成分なのです。

自然豊かな場所や森林に囲まれた場所に行くだけで森林浴としての効果はあり、心安らぐ時間を過ごすことはできます。しかし、少し気を付けることでよりストレスフリーでマイナスイオンを全身で感じることができるような、セラピーとしての効果を高めることができるようになります。ここからはそんな気を付けることについてご紹介します。

森林浴はもちろん毎日行っても良いですが、その効果はある程度継続するという研究成果も報告されています。上記で述べた悪い細胞を倒すナチュラルキラー細胞は森林浴の後1週間は活性化されているので、大体1週間の頻度で行うことをオススメします。

森林浴を行う時間も朝早くや夜遅くでは心安らぐ癒しの時間というよりは、寒くかったり暗すぎたりして緊張してしまい逆にストレス負荷がかかってしまいがちで、リラックス効果は少ないです。なので、お昼の適度な日差しがあり、体感の気温がちょうど良い時がオススメです。